【G検定】最新シラバス解説【その2】人工知能の定義

どうも、oyanです。
G検定のシラバス解説をします。
記述量が多いので挨拶は短く。さくっと本題へ!

この記事で分かること

  • G検定のシラバス(試験範囲)の知識
  • 試験範囲の中項目30項目のうちの1つ目の範囲(人工知能の定義)

対象読者

  • G検定を出来る限り安く合格したい方(受験料だけで済ませたい)
  • 隙間時間でスマホで勉強したい方
1つ前の記事
【G検定】最新シラバス解説【参考書不要】その1

人工知能の定義(学習目標)

人工知能や機械学習の定義を理解する。

G検定 シラバスより

人工知能の定義(学習項目)

人工知能とは何か(その1)

人工知能(AI)は、
1956年にアメリカで開催された、ダートマス会議にて初めて使われた言葉です。
AI研究者である、ジョン・マッカーシーが使いました。

AIの略 Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略称。
Artificialは「人工的な」、
Intelligenceは「知能/知性」という意味があります。
ダートマス会議 この会議は「研究発表会」の形であったようです。
正式には
“The Dartmouth Summer Research Project on Artificial Intelligence”
人工知能に関するダートマスの夏期研究会
主な参加者は、
ジョン・マッカーシー、マービン・ミンスキー
クロード・シャノン、ナザニエル・ロチェスター
T.More、A.L.Samuel、
O.Selfridge、R.Solomonoff
など

初の人工知能プログラム

ダートマス会議にて、アレン・ニューウェルとハーバート・サイモンが発表した、
“Logic Theorist (ロジック・セオリスト)”のデモンストレーションが、
初のAIプログラムと言われています。

数学の定理(*1)を、
色々な公理をしらみつぶしに組み合わせることで証明しました。

当時のコンピュータは四則演算しか出来なかったので、
とても凄いことであったとされています。

(*1) “Principia Mathematica (数学原論)”に書かれている定理

人工知能の概念はもっと古い

人工知能という言葉ではなくて、人工知能の概念は、
アラン・チューリングが提唱した。と考えられています。
1947年の
「Lecture to London Mathematical Society (ロンドン数学学会での講義)」にて、
アラン・チューリングによって提唱されました。

このアラン・チューリングは、
私が想像するに(人工的な知能を持つ)友達を作りたかったのでは?
と思ってます。
有名な話では「チューリングテスト」があります。
これは、簡単に言うと、箱の中に人かAIが入っていて、
その箱に対して人間が対話をします。
いくつかの対話の後に、
この箱に入っているのは人か?AIか?を対話した人間に判断させます。
どっちか分からない!となったらそれはAIと言って差し支えないだろう。
とするテストのことです。
やはり、アラン・チューリングは友達を作りたかったんだ・・・

ちなみに、この人は、第二次世界大戦時に、
ドイツの(当時は強力な暗号である)エニグマと呼ばれる暗号を
解読する装置の開発を行います。
このドラマはとても面白く映画にもなっています。
【映画】イミテーション・ゲーム
興味ある方は鑑賞してみてください。面白いですよ。

人工知能とは何か(その2)

ここでは、人工知能の定義に関して考えてみたいと思います。
「人工知能」が、
推論、認識、判断など、人間と同じ知的な処理能力を持つ装置(機械)

簡単に書くとこのような定義となりますが、
もう少し踏み込んで具体的に表現しようとすると、
かなり専門家でも言い方が変わります。

なぜなら、「知的」とか「知性」の定義が曖昧だからです。
「知的な処理能力」の解釈が人によって異なります。

感情、心のあり方、価値観、パーソナリティなどは
人工知能に必要なのかどうかも専門家の間で意見がバラバラです。

つまり、
人工知能の定義を専門家に定義させるとバラバラが実情です。

例で言うと、
「知能を持つメカ」または「心を持つメカ」である。
「人間の頭脳活動を極限までシミュレートするシステム」
「究極には人間と区別がつかない人工的な知能のこと」
「人工的に作られた人間のような知能、あるいはそれを作る技術」
言い方は人それぞれで微妙に違いつつも、
方向性は同じような・・・そうでもないような・・・

兎にも角にも、人工知能の定義は曖昧。
が理解できれば良さそうです。

人工知能のおおまかな分類

一般の人がイメージする人工知能はどのようなものか。
分かりやすいのは、ロボット掃除機。一応、賢くなるらしいです。
我が家にも「ダイソンのロボット掃除機」がいます。
ちゃんと障害物を避けるのですが、たまにぶつかります。
名前は「ピカチュー」と名付けました。名前をつけると親近感が湧くものです。

ロボット掃除機や自動運転車は、自ら考えて行動しているように見えます。
つまり、
周囲の状況(入力)によって行動(出力)」を変えるエージェント
として人工知能を捉えています。
この視点から4つのレベルに人工知能を分類しています。

レベル1:シンプルな制御プログラム

エアコンの温度調節、洗濯機の水量調節など、
最初から単純な振る舞いが決まっていて、ハードウェアやソフトウェアにて、
制御されているもの。
全ての振る舞いが最初から決められていて、その通りに動くだけ。

レベル2:古典的な人工知能

ロボット掃除機のように、探索、推論、知識データを利用し、
状況に応じて極めて複雑な振る舞い
をするもの。
古くから研究され実用化されています。
ロボット掃除機を例に言うと、
「今、部屋の状況はどうなっている?」を調べるのが探索
「今、部屋の状況がこうなっているからこっちへ行った方がいいかも?」が推論
「過去にこっちに行ったら上手く行った。」が知識データです。

レベル3:機械学習を取り入れた人工知能

交通渋滞の予測やアイスクリームの売上予測など、
非常に多くのサンプルデータを元にして、入力と出力の関係を学習したものです。
例えば、「過去の気温」と「その日のアイスの売上データ」から、
明日のアイスの売上を予測する場合がそうです。
このレベルに来ると、パターン認識に関する研究や、統計学が絡んできます。

レベル4:ディープラーニングを取り入れた人工知能

機械学習では、学習の対象となるデータが出力となる予測の精度に効いてくる学習データが望ましい訳です。

例えば、アイスの売上を予測したい。
この時に、気温は関係しそうですよね。
それ以外にも、湿度前日との気温差が関係ありそう。
では、前日のおでんの売上は?流石に関係ないかなぁ。などなど。

これら、気温、湿度、おでんの売上、を特徴量と呼びますが、
重要な特徴量が予め分かっていると効率良く学習できます。
この特徴量を自動的に学習するモノをレベル4としています。

画像の認識(この写真はネコ?イヌ?)、音声認識、自動翻訳など、
今までのコンピュータでは難しい処理を実用化できるレベルにまで精度が上がってきています。
将棋や囲碁のようなボードゲームでもディープラーニングを応用(強化学習と呼ぶ)して、
世界一の人間に勝つ実力のAIが誕生しました。

AI効果

人工知能にて実現できた凄いことがあったとします。
例えば自動運転。
そして、その自動運転の原理は素人でもある程度はわかります。
そうすると、
「それは単純な自動化であって知能とは関係ない」と
結論づける人の心理的な効果をAI効果と呼びます。

余談ですが、人工知能の中身(AIくんはどのように学習したのか?どのように判断したのか?)を
説明できないと、自動運転車が事故に遭ったら誰の責任なのだ?と言う議論があって、
「説明できるAI」について議論が進んでます。
専門家の中には、実際の人だってどのように学習してどのように判断したのかをハッキリと説明できないだろ!
それなのにAIくんには説明を求めるとかオカシイ!と言う専門家もいます。

人工知能とロボットの違い

違いは専門家の間では明確に分かれています。
簡単に言うと、
「ロボットの脳にあたる部分」が人工知能となります。

脳以外の部分、例えば、柔らかいモノを掴めるアーム(ロボット)を研究している人は、
人工知能とは関係ありません。
人工知能は、「考える(知的な処理能力)目に見えない」ものを研究することを指します。
将棋や囲碁の人工知能もロボット部分は必要ありませんよね。

人工知能の定義(キーワード)

推論/認識/判断

本記事の「人工知能とは何か?(その2)」にて紹介しました。

エージェント

本記事の「人工知能の大まかな分類」にて紹介しました。

古典的な人工知能

本記事の「人工知能の大まかな分類」のレベル2にて紹介しました。

機械学習

本記事の「人工知能の大まかな分類」レベル3にて紹介しました。

ディープラーニング

本記事の「人工知能の大まかな分類」レベル4にて紹介しました。

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