要約する力があると伝達力が高まる

これを書いた経緯

「要約する」とても大事な事だと思ってます。
「読解力」を鍛える練習にもなるし、「伝達力」にも雲泥の差がでます。

こんな記事を発見

「教科書が読めない人」は実はこんなにいる

この記事は、
AIで東大へ入学できるか?を研究していた新井紀子教授の記事ですね。
東ロボくんを開発してましたね。

また、
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」 単行本 – 2018/2/2
という書籍を書いた方でもあります。

これについての反論ブログ

「教科書が読めない子どもたち」という勘違いと、新井紀子教授のリーディングテストで日本は沈没する。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」批評の感想をいただきました

私は専門家でもないし研究も行っていないので、
結論付けることは出来ませんが、
私が思うに「読解力」「創造性」はどちらも大事です。

「過去の知識(文章)」を正しく「読解力」をもって理解できないと、
それはそれで、「創造性」を正しく働かせることが出来ないのではないか?
と考えているからです。

ここから本題

「要約の力」の話

新井紀子教授たちが考案した、
基礎的・汎用的読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)。
例題が先ほどの記事にありましたけど解けましたか?例題はこんな感じでした。

例題1

 ・幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
 ・1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。

 以上の2文は同じ意味でしょうか。
例題2

 次の文を読みなさい。
 アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、
 同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。

 この文脈において、
 以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
 セルロースは(     )と形が違う。

 (1)デンプン (2)アミラーゼ (3)グルコース (4)酵素

いかがでしょうか?
例題1は、もちろん同じ意味ではありません。
例題2は、(1)のデンプンです。

なんか・・・ちょっと引っかかりそうな気がしませんか?

即答しようとすると間違えそうな気がします。特に2問目。
化学的な専門用語に慣れているかどうかで読解の難易度が変わりそうです。
私も、グルコース?アミラーゼ?アブラゼミ??←違う
どこかで聞いた事あるけど、具体的に何だっけ?という用語が続いたので、
回答には慎重になりました。

私は思いました

  • 大事なことはなに??
  • 要はなにが言いたい?なにが聞きたい?
  • 専門用語はこれが専門用語だよ!気をつけて!が分かりやすい。

が、分かりやすければ

  • スッと頭の中に入る
  • 答えやすい=読解しやすい!

のではないかと。

日本語は難しくなる言語だと思う

例題の文章は「少しひっかけよう」という意図がありそうです。
とはいえ、特段難しい言い回しでも無い。
私が言いたいのは、もっと分かりやすい表現が出来なかったのか?
という事です。
頭の良い人たちは、もっと分かりやすい文章を書いてくれれば良いのに。

そうしたら、

  • 伝える側の、伝達力が上がる
  • 伝える側の、要約力が上がる
  • 受取る側の、読解力が上がる
  • 受取る側の、要約力が上がる(やり方を真似ることが出来るから)

このようなメリットがありそうです。

試しに例題を要約してみる

例題1

 1639年の出来事
  ● 幕府は、ポルトガル人を追放した。(ポルトガル人は追放された)
  ● 幕府は、大名に沿岸の警備を命じた。
例題2

 グルコースが繋がって出来るのは、
  ● デンプン
  ● セルロース

 アミラーゼ(酵素)は、
  (1) デンプンを、分解することが出来る
  (2) セルロースは、分解することが出来ない
  ※ アミラーゼで分解できるものと出来ないものがある
  ※ 理由:構成している物質は同じでも形が違うため

要約した結果、
具体的に分からない専門用語については、脚注を付けても良さそうです。

私が個人的に使っている手法

  • 文章の構造化を意識する
  • 伝えたいことを分解して箇条書き(何でも箇条書きにするという意味ではない)
  • グラフを使う(数値の比較に効果的)
  • 表を使う(アイデアや機能の比較に効果的)
  • 図を使う(複雑な概念を説明に効果的)

いかがでしたか?「要約の力」

要約すると分かりやすくなりますよね。
要約することの意味としては、
インプットしたことを、自分の頭で噛み砕いて、分かりやすくアウトプットし直すことにあります。

漫画の鋼の錬金術師で出てきましたが、
「理解」「分解」「再構築」
ですね。

このプロセスを踏んで物事を考えることが出来る人は、
「読解力」に優れ、「創造性」も上手に発揮できるのではないかと思います。